
ラグビーファンの間で最も権威ある選抜チームとして知られる「ブリティッシュ&アイリッシュ ライオンズ」。4年に一度だけ結成されるこの伝説的なチームについて、初めて耳にする方もいらっしゃるでしょう。本記事では、ライオンズの基本情報から歴史的背景、今年2025年オーストラリアで開催される最新ツアーまで、ラグビーファン必見の情報をコンパクトにまとめました。5分で読めるこの記事を通じて、ラグビー界の伝統と誇りを感じていただければ幸いです。
Contents
ブリティッシュ&アイリッシュ ライオンズとは? 5分でわかる概要

ブリティッシュ&アイリッシュ ライオンズは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの4か国から選抜された最高峰の選手たちで構成される特別なラグビーチームです。4年に一度結成され、南半球の強豪国(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア)を相手にシリーズ戦を行うという、ラグビー界で最も伝統ある国際試合の一つとして知られています。今年2025年はオーストラリアツアーが開催され、多くのファンが熱狂しています。普段はライバルとして対戦している4か国の選手たちが一つのユニフォームに袖を通し、南半球の強豪と対峙する姿は、多くのファンを魅了し続けています。
ライオンズの構成と選出方法
ライオンズのチーム構成は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの4か国から最高の実力と適性を持つ選手が選ばれます。選出過程では、各国代表での活躍はもちろん、チームへの適合性や特定のポジションでの必要性など、様々な要素が考慮されます。
選出方法の特徴は以下の通りです:
- 監督と選考委員会による厳格な選考プロセス
- 国際試合での実績と現在のコンディションの重視
例えば、2021年南アフリカツアーでは37名の選手が選出され、イングランドから11名、ウェールズから10名、アイルランドから8名、スコットランドから8名の選手が参加しました。この構成比は各国の当時の実力や特定ポジションの必要性を反映したものでした。2025年のオーストラリアツアーでも同様の厳選された選手たちが集結します。
ライオンズツアーの独自性と魅力
ライオンズツアーは通常の国際試合とは一線を画す特別なイベントです。約6週間にわたり、相手国の国内チームとの試合や代表チームとの公式テストマッチを含む、8〜10試合を戦います。
ライオンズツアーの魅力:
- 4年に一度しか見られない特別な試合編成
- 南半球の強豪国との歴史的な対決
具体的には、ツアーは地元のプロビンシャルチームとの試合から始まり、徐々に強度を上げていき、最終的には3試合の公式テストマッチへと続きます。2025年オーストラリアツアーでは、6月28日にパースでの初戦を皮切りに、7月5日にメルボルン、7月12日にシドニー、7月19日にブリスベンでのテストマッチが予定されており、その間にも地元クラブチームとの試合が組まれています。この過程で選手たちは短期間で強固なチームワークを築き上げ、異なるラグビー文化を持つ選手同士が融合していく姿は、ライオンズならではの見どころとなっています。
ライオンズの歴史と伝統:1888年から現在まで
ブリティッシュ&アイリッシュ ライオンズの歴史は、1888年の初ツアーにまで遡ります。当初は「英国代表」として始まったこの伝統は、130年以上にわたってラグビー界に深く根付いてきました。時代と共に名称や構成は変化しましたが、南半球の強豪国に挑む精神は一貫して受け継がれています。特に赤いジャージとライオンの紋章は、選手たちにとって最高の名誉の象徴となっており、各国代表以上の特別な意味を持つ存在として、世界中のラグビーファンから尊敬されています。
歴代の名勝負と伝説の選手たち
ライオンズの歴史には、数々の名勝負と伝説の選手たちが彩りを添えてきました。特に1971年ニュージーランド遠征での唯一のシリーズ勝利や、1974年南アフリカ遠征での無敗記録は、ライオンズ史上最も輝かしい瞬間として語り継がれています。
伝説の選手としては:
- ウィリー・ジョン・マクブライド(アイルランド):ライオンズの精神を体現した象徴的存在
- ガレス・エドワーズ(ウェールズ):史上最高のスクラムハーフの一人
例えば、1997年南アフリカツアーでは、当時世界チャンピオンだった南アフリカに対し、ライオンズが見事にシリーズを制しました。マーティン・ジョンソン率いるこのチームの勝利は、近代ライオンズの中でも特に印象的な成功例として記憶されています。これらの歴史的瞬間は、現在のライオンズにも大きな影響を与え続けています。
ライオンズエンブレムとユニフォームの変遷

ライオンズのエンブレムとユニフォームは、その長い歴史の中で少しずつ変化してきましたが、赤いジャージという基本的なアイデンティティは常に保たれてきました。初期のシンプルなデザインから現代の洗練されたスタイルまで、その変遷はライオンズ自体の発展を象徴しています。
エンブレムの特徴:
- 四つの薔薇、シャムロック、アザミ、羽根:4か国を表す象徴
- 威厳あるライオンの図案:チームの勇猛さを表現
たとえば、1950年代までは各国のジャージを持ち寄る形式でしたが、その後統一された赤いジャージが定着しました。2025年オーストラリアツアーでは、伝統的な赤色をベースにしながらも、現代的な技術を取り入れた新デザインのユニフォームが発表されており、伝統と革新のバランスが図られています。このユニフォームを着ることは、選ばれた選手たちにとって最高の栄誉となっています。

★スタッフのコメント★
毎回BIL(ブリティッシュ&アイリッシュライオンズは「赤」を基調とした洗練されたジャージが印象的。今回もカンタベリー製のとてもクオリティの高いジャージとなっております。見づらいですが、ボディには「押し」でデザインが入っていて、重厚感もあります!是非、お手に取ってご覧ください!
近年のライオンズツアーハイライト
近年のライオンズツアーは、ラグビーの国際舞台で最も注目される大会の一つとして定着しています。直近の2021年南アフリカツアーでは、コロナ禍という特殊な状況の中、熱戦が繰り広げられました。惜しくもシリーズでは1-2で敗れたものの、アレン・ウィン・ジョーンズ率いるライオンズは勇敢に戦い抜きました。また、2017年ニュージーランドツアーでは1-1-1の引き分けという歴史的な結果を残し、オールブラックスとの激闘はファンの記憶に深く刻まれています。これらの近年の試合は、ラグビーの質の高さと緊張感において他の追随を許さない特別なものとなっています。
2025年オーストラリアツアーの見どころ

2025年のオーストラリアツアーは、12年ぶりの再訪となり、数多くの見どころが期待されています。ウォラビーズとの伝統の一戦は、ラグビーファン必見の対決となるでしょう。
主な試合日程は以下の通りです:
- 6月28日:西オーストラリア州代表戦(パース)
- 7月2日:クイーンズランド・レッズ戦(ブリスベン)
- 7月5日:第1テストマッチ(メルボルン)
- 7月9日:NSW ワラターズ戦(シドニー)
- 7月12日:第2テストマッチ(シドニー)
- 7月19日:第3テストマッチ(ブリスベン)
このツアーでは、イングランドの名将スティーブ・ボーソップが監督を務め、新しいキャプテンの下で挑む予定です。オーストラリアは2013年のツアーでライオンズに1-2で敗れており、今回は雪辱を期しています。両チームの戦術や選手起用に注目が集まるなか、南半球の地での熱い戦いが繰り広げられることでしょう。
★オフィシャルサイトでの日程はこちら!
ライオンズの経済効果と文化的影響
ライオンズツアーは単なるスポーツイベントを超え、開催国に大きな経済効果をもたらします。試合観戦のために世界中から集まるサポーターは、「シー・オブ・レッド(赤の海)」と呼ばれる圧巻の光景を生み出し、現地の経済に多大な貢献をしています。
経済効果の例:
- 観光収入の大幅増加
- ホスピタリティ産業への恩恵
具体的には、前回2013年のオーストラリアツアーでは、約3万7千人のサポーターが訪れ、推定1億5000万豪ドル(約120億円)の経済効果があったと報告されています。2025年のツアーでもそれを上回る効果が予想されており、コロナ禍からの回復期にある観光業にとって大きな追い風となるでしょう。また、ライオンズのツアーは地元の若い選手たちに夢と希望を与え、ラグビー文化の発展にも貢献しています。
ライオンズをより深く楽しむための知識とポイント
ライオンズの試合をより深く楽しむためには、いくつかの重要なポイントを押さえておくと良いでしょう。まず、ライオンズの選手選考は常に大きな議論を呼ぶ話題です。各国のスター選手が必ずしも選ばれるわけではなく、チームとしての調和やツアーの特性に合った選手が優先されます。また、ライオンズ特有の戦術や、短期間でチームワークを構築する過程も見どころの一つです。さらに、過去のツアーの歴史を知ることで、現在の試合の文脈をより深く理解することができます。ライオンズは単なる選抜チーム以上の存在であり、その伝統と精神を知ることで、試合観戦の楽しさは何倍にも膨らむでしょう。
ライオンズサポーターになるための第一歩
ライオンズの新しいサポーターになるための第一歩は、この独特なラグビーの伝統を理解し、楽しむことです。初めてライオンズに興味を持った方には、以下のアプローチがおすすめです。
ファンになるためのステップ:
- 公式サイトやSNSをフォローして最新情報をチェック
- 過去の名勝負のハイライト映像を視聴
例えば、YouTubeでは「Living With The Lions」や「Lions Raw」などのドキュメンタリーが公開されており、チームの裏側や選手たちの絆を垣間見ることができます。2025年オーストラリアツアーに向けては、公式アプリをダウンロードして試合日程や選手情報をチェックしておくと良いでしょう。また、日本からオーストラリアへの観戦ツアーも複数企画されているので、現地で「シー・オブ・レッド」を体験するのもライオンズファンとしての醍醐味です。
ライオンズ関連の書籍・映像作品おすすめ
ライオンズをより深く知るための素晴らしい書籍や映像作品が数多く存在します。これらはツアーの歴史的瞬間やチームの内側を知る貴重な資料となります。
おすすめの作品:
- 『Behind The Lions』(スティーブン・ジョーンズ著):ライオンズの全歴史を網羅
- 『Living With Lions』(1997年南アフリカツアードキュメンタリー)
具体的に『Living With Lions』は、1997年の南アフリカツアーの裏側を克明に記録した名作で、ジム・テルファーやイアン・マクギーチャンなどの名将の情熱的なスピーチやチーム作りの過程を見ることができます。また、2017年のニュージーランドツアーを記録した『Lions Uncovered』も、現代のライオンズの姿を知るのに最適な作品です。これらの作品を通じて、試合結果だけでなく、ライオンズが持つ特別な文化や伝統を感じ取ることができるでしょう。
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まとめ:ライオンズの魅力と2025年への期待
ブリティッシュ&アイリッシュ ライオンズは、130年以上の歴史を持つラグビー界の宝と言える存在です。4か国の選手たちが一つのチームとして団結し、南半球の強豪に挑む姿は、まさにラグビーの理想を体現しています。異なるバックグラウンドを持つ選手たちが短期間で強固なチームワークを構築する過程は、スポーツの枠を超えた感動を私たちに与えてくれます。2025年のオーストラリアツアーは、コロナ禍を経て再び多くのサポーターが現地で応援できる貴重な機会となります。7月5日のメルボルンでの第1テストマッチから、7月19日のブリスベンでの最終戦まで、ラグビーファンにとって見逃せない熱い夏が待っています。伝統と情熱が詰まったライオンズの魅力を、ぜひ体感してください。
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この記事を書いた人

有限会社エムアンドワイ企画サービス代表取締役
Rugby Online(ラグビーオンライン)シャチョーことキョーヘー
高校卒業後にニュージーランドへ渡りラグビー修行。その後、ラグビーの本場ニュージーランドで身近にある「ラグビー」を日本にも持ってきたい!との想いで起業。ラグビー用品専門のWEBショップ「ラグビーオンライン」を開設。生粋のラグビー好きによる、ラグビーにまつわる様々な情報の発信です!